大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和48(オ)744 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人小林宏也、同本多藤男、同長谷川武弘の上告理由第一点について。

捜査機関の広報担当者が発表した被疑事件の事実について、取材記者及び編集者

が、これを被疑事実としてゞはなく、客観的真実であるかのように報道したことに

より他人の名誉を毀損したときは、取材記者及び編集者は、発表された事実を真実

であると信じたことに相当な理由があつたとして過失の責任を免れることはできな

いものというべきである。したがつて、右と同旨の原審の判断は相当であつて、原

判決(その引用する第一審判決を含む。以下同じ。)に所論の違法はなく、論旨は

採用することができない。

同第二点について。

記事の掲載につき、取材記者及び編集者において名誉毀損の積極的意図若しくは

害意がなく、ことさらに侮辱的言辞を表示したものではないとしても、不法行為と

しての名誉毀損が成立すると目される場合には、その記事の掲載が報道機関の正当

業務行為の範囲を逸脱していることを意味するものというべきである。原判決に所

論の違法はなく、論旨は採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 川 信 雄

裁判官 岡 原 昌 男

裁判官 大 塚 喜 一 郎

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裁判官 吉 田 豊

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